男子高校生のための
コンドーム会議
仲間と一緒に「コンドーム会議」を開き
コンドームの装着法をマスターしよう!
コンドーム会議を開こう!
趣旨に賛同できる仲間を2人~5人集め、ドラッグストアなどで本当にコンドームを買い、家に集まって「コンドーム会議」を開こう! そして実際に、自分のペニスにコンドームを装着してみよう。
「コンドーム会議」を開くための準備
男子高校生のための「コンドーム会議」。英語で言うと、“Condom conference for high school boys”――。男子高校生の諸君! いざ、「コンドーム会議」を開こう!
>>「コンドーム会議」を開く目的と趣旨は?
避妊に不可欠な「コンドーム」は、“避妊の王様”だということは、これまでのページで、頭では理解できたと思う。でも、「コンドーム」のことは、ほんとは何も知らないんじゃない? それに、「コンドーム」の失敗率って、けっこう問題だと思う。ならば、「コンドーム」を自分達で買ってみて、自分達で試してみればいいんじゃない?
「コンドーム」を買い、見て、触り、実際に付けてみること。それが、「コンドーム会議」の目的であり、趣旨。ちょっとハードルが高くて勇気がいるかも知れないけれど、仲間と一緒だから怖くないだろう。わいわいガヤガヤ、仲間とおしゃべりをしながら、「コンドーム」のことを学んだっていい。
「コンドーム会議」のポイント
①正しいコンドームの装着法をマスターすること
②いくつか種類のあるコンドームの、それぞれの特徴を知っておくのもベター
>>グループの人数は?
「コンドーム会議」に参加できる、関心のある仲間を募ってみよう。2人~5人が望ましい。ただし、グループの誰かの家に集まるのが原則なので、多すぎないこと。
>>ショップで「コンドーム」を買おう
一人1箱ずつ、「コンドーム」をコンビニやドラッグストアなどで買う。まとめて誰かが買ってくるのはダメ。必ず自分でレジにいって1箱買うこと。これをクリアしたならば、君はもう童貞ではないよ、と言いたい――。何故なら、本当の童貞とは、「コンドーム」すら自分で買ったことがない男子のことを言うのだから。
ところで買う際、お菓子とジュースを買うのも忘れずに――。みんなで楽しく騒いで学習するのだから、おやつと飲み物は必須です。おっと、「コンドーム」はなるべく、それぞれ違うメーカーの違う種類(薄さやサイズが違う)を買うように。いろいろな「コンドーム」を試せる方が面白いので、誰がどれを買うか、よく相談して決めること。
さあ、「コンドーム会議」を開こう
「コンドーム」とお菓子とジュースを買ってきたら、仲間の家にお邪魔して、「コンドーム会議」を開こう!
ちなみに高校生の皆さん、ここで言う、“会議”って、ミーティング(Meeting)とは少し違うんです。ミーティングっていうのは、会合とか打ち合わせのことを言うのだけれど、「コンドーム会議」の“会議”は、ミーティングではなく、コンファレンス(Conference)。カンファレンスとも言うのだけれど、原義は“共に持ち寄る”という意があって、議題を持ち寄って会議する大会、という感じ。まさに、「コンドーム」を持ち寄ってそれについて話したり討論したりするのだから、コンファレンスなのである。
さて、家に集まった後、いきなりそのコンファレンスとやらを始めるのは、少々気恥ずかしい――と思うので、まずは買ってきたおやつと飲み物に手を付けて、場の雰囲気を和ませよう。その間、それぞれの種類の「コンドーム」の箱を眺めるのがいい。
「コンドーム」の箱には、いろいろな注意書きが記してあるだろう。今まで知らなかった「コンドーム」についての詳しい情報が、そこに書いてあったりする。何より、「医療機器製造販売承認番号」というのが、本物の「コンドーム」であることの証明なので、それを確認すること。一般名称は、「男性向け避妊用コンドーム」。使用期限も明記してあるので、よく確認し、古くなったコンドームは絶対に使わないことを覚えておこう。
さて腹拵えが済んだら、いよいよ本題の「コンドーム会議」を始めよう。始まる前に、君達はこれから自分のペニスをいじりまくるのだから、手をよく洗うように。
まずは、このサイトで用意した動画「正しいコンドームの装着法」(約5分)を再生して、それをじっくりと見てみよう。動画では、「コンドーム」の袋を開封→ペニスに装着→外して縛る、までの流れとなっている。何度か再生して手順を覚え、実際に自分達でやってみよう。
一つ、高校生の皆さんに注意しておきたい。萎えたペニスには、コンドームは装着できないのであしからず。萎えた状態で「コンドーム」をかぶせ、後から勃起させて…などという馬鹿な発想はやめるように。
あくまで清純に、正統に。妄想を逞しくし、熱い血潮を下半身に集中させて、可愛いムスコをしっかりと硬くしてあげましょう。一人ずつやってみるのもいいし、全員で一斉にやるのも自由。君達の裁量にお任せします。
初めからはうまくいかない
誰もが最初は戸惑って、うまくいかないだろう。緊張して、裏表を逆に付けてしまう人も少なくない。ミスったらその場合、付け直すのは絶対にしてはいけない――。
本番のセックスの前では、「コンドーム」の内側には既に、尿道から出た例の透明な液体(尿道球腺液)が、付着してしまっていると考えた方がいい。それを裏返して装着し直すことは、結果的に避妊の失敗につながるからだ。ミスったら、新しい「コンドーム」を開封して使うこと。使い回しはもってのほかである。
そうしたことも学習しながら、うまく装着できるよう何回かトライしてみること。最初からうまくやろうなんて思わないで、せっかく買ってきた「コンドーム」は12個入りだったりするんだから、失敗を怖れずめげずに、むしろ敢えて失敗してみるのもコンファレンスとしては意義があると思う。「コンドーム」って、聞いただけじゃ分からなかったけれど、実際に触ってみると、随分薄くて特殊な素材なんだなと分かるはず。
ペニスとコンドームが大の仲良しとなるように
これを指先でコントロールしながら、ペニスにはめるのって、けっこうテクニックいると思うだろう。だから、何度もチャレンジしてほしい。とにかく手順を覚え、最終的にはスムースに、かつ的確に、正しくペニスに装着できるようになればいいのだ。
これはとても重要だから、覚えておくように。初めてのセックスの時に初めて「コンドーム」を試した――なんていうのは、絶対にやめてほしい。君達はこうして、セックスを経験する前に避妊具である「コンドーム」に直接触り、実際にそれを装着したりして扱いに慣れたはずだし、まして、勇気を出して自分でコンドームを買うことができたのだから、他の高校生よりも断然、性的自立性がアップしたはずである。自己肯定感も確実に上がったはずだ。そう、つまり、君達はもう、真の意味で童貞ではないのである。
愛するパートナーに安心してもらえる避妊のテクニックを覚えたら、セックスとは、大人の高度な快楽行為(性的行為)であることが分かるだろう。自分の性欲を満たすだけの性行為としてではなく、相手と心を通い合わせ、お互いのからだを愛撫しながら、より深い愛を確認し合うことができるだろう。そういう大人同士のセックス・ライフを、将来目指してほしいし、そのための準備段階として、私は男子高校生の皆さんに、ぜひともこの、グループでおこなう「コンドーム会議」を奨めたいのである。もっとポジティヴな言い方をすれば、これは、愛のための「コンドーム会議」なのである。
反省点におけるポイント
・失敗は成功のもと。だから何度も装着を試してみて、自信をもとう。
・仲間のペニスの秘密は絶対に守ること。本物の仲間とは、そういうものなのだから。
総論
「コンドーム会議」は、実際に「コンドーム」を手に取って、その扱いに慣れ、親しい関係になることが目的。これを一度体験したら、もう自分で買うのも怖くないし、セックスの時に慌てることもなくなる。
「コンドーム会議」に自主的に参加した男子高校生は、もうすぐ社会人となることを見据えた上で、一人の人間としての性的自立性が高まり、自己肯定感も高まるに違いない。これは一生消えることのないファクトである。
恋愛のプロセスにおいて、避妊はとても重要だ。その方法を高校生のうちに体験済みで知っているということは、かなり有効なことだと思う。将来、セックスをするパートナーに対して、率先して避妊を促すことができるようにもなるだろう。この「コンドーム会議」は、性教育の自主的な場として幅を持ってもらえたらいい。これをきっかけに、男女の性について、セックスや妊娠・出産について、広く関心が及んでくれたら、幸いである。
さあ全国の男子高校生の皆さん、今すぐ仲間を集め、「コンドーム会議」を実践して下さい!